【ローカルレポ】節分は恵方巻きじゃなくて、○んにゃくを食べるの?
こんにちは。
愛媛県東温市に来て10年を迎えました、移住・交流担当です。
2月3日は皆さんご存知「節分」。今回の記事は、節分の由来を細かく調べて来た・・ものではありません。
今回の記事の主役はコチラ↓
「こんにゃく」です。
節分にこんにゃくを食べる習慣がない私は、恥ずかしながらカルチャーショックを受けました。
だって、あの「武器にならなそうなイメージのものベスト3」に入るこんにゃくが「悪病除け」や「厄除」に使われているんです。 しかも「だき」ってことは、炊くんですよ?グツグツするんですよ?そんな美味しそうに調理しちゃうと、すぐ食べちゃって厄除けにならないじゃないですか。 節分っていったら豆まきでしょ。豆=魔目、炒る=射るって由来でしょ。 こんにゃくなんて全然知らないよ!
そもそも厄除けのため、節分にこんにゃくだきを食べるという風習自体を知ったのは、遡ること3日前。 東温市田窪の「香積寺(こうしゃくじ)(=隻手薬師)」の初薬師(1月12日)に行った時です。
お天気も良く、多くの参拝の方で賑わっていました。
お炊き上げ?どんと焼き?の準備もされていました。
そこで、例のカルチャーショック看板を見たわけです。
寒い中、テンション上がっている私に、冷静な答えを示してくれたのは、この方。
創業100年を超える老舗「野間商店」の野間さんです。
>野間商店さんのインタビュー記事はコチラ<
「すいませんっ!!愛媛では、東温市では、厄除けにこんにゃくなんて食べるんですか!?」
「うん。食べるよ。」
「・・・。ありがとうございます。」
「山椒とか入ってたかなぁ。結構美味しいよ。」
食べるみたいです。しかも山椒が練りこまれていて、寒い季節に身体から温まれるよう手間暇がかかっているなんて。さすが、創業100年以上の老舗もち屋さん。縁起ごとといいますか、季節の風習はよくご存知でした。
帰って調べて見ますと、こんにゃくを食べる風習は、四国地方で始まったと言われているようです。
こんにゃくは「お腹の砂下ろし」「胃のほうき」などと呼ばれ、体内の毒素を体外へと排出し、身を清めることを目的として、大掃除の後や冬至、節分などに食べられています。さらに、こんにゃくには多くの健康効果があります。コレステロールの抑制、血圧降下、がん予防、動脈硬化予防、糖尿病予防、骨粗しょう症予防、便秘解消などなど。
年末年始で楽しんだ身体を内臓から癒すためには、こんにゃくを食べるのが愛媛県東温市の風習のようです。(食べないご家庭も当然あると思います。恵方巻きも美味しいですし。)
早速こんにゃくを買いに出かけます。
ちなみに1月12日は、野間商店さんがうどん販売もされていました。以前されていた方が、うどん販売が出来なくなったようで、野間さんのお店に大釜やコンロがあるのを聞いて頼むようになったそうです。ローカルならではの繋がりに親しみを感じますね。
甘めの出汁とお揚げで温まりました。「ちょっとは温まったかい?」という女将さんの優しい一言が嬉しかったです。
香積寺の中には、寄贈された雛人形や五月人形がズラリ!
毎月12日は「月縁日」で、普段は閉じてある奥まで行くことができます。これも野間さんが教えてくれました。
>香積寺のサイトで確認する<
静かで、普段の喧騒を忘れることができます。近くで道路に車が走っているのに、ここだけ違う空間が広がっているような感覚でした。
無知が故に知ることができた、ローカルの温かみと風習。皆さんも2月3日の節分の日は、香積寺に厄除けのこんにゃくだきを食べに行ってみませんか?
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