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愛媛県東温市にはなぜ○○さんが多いのか?≪ローカルレポ≫

こんにちは。愛媛県東温市(とうおんし)移住・交流担当です。
私は松山市出身ですが、東温市に来て思ったことがあります。

 

「東温市は自然が豊かだな~」

 

「イタリアンのお店が多いな~」

青江さんロカンダ・デル・クオーレ

 

でもそんなことよりも・・・

 

「東温市って高須賀さん・近藤さんが多すぎないか?」
全国に苗字は約30万種類もあると言われているのに!!

 

というわけで今回は東温市の歴史を紐解きながら
東温市に多い苗字の由来について考察していきたいと思います。

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<目次>

♦そもそも苗字とは?

♦東温市に多い苗字ランキング(トップ10)

♦東温市に多い苗字の由来

♦まとめ

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そもそも苗字とは?

現在、日本では約30万種類の苗字があると言われています。

当たり前のように存在する苗字ですが、全ての国民が苗字を公称できるようになったのは、
明治3(1870)年9月の「苗字許可令」・明治8(1875)年2月の「苗字必称義務令」によるものだと言われています。

それまでは、身分の高い許された人だけが苗字を名乗ることができたようです。

 

東温市に多い苗字ランキング(トップ10)

さあそれでは、東温市に多い苗字ランキング(トップ10)の発表です。
みなさんの苗字は何位にランクインしているでしょうか?

順位 苗字 軒数 主な分布地区
渡部 518  

南方・北方・田窪・松瀬川・志津川・牛渕・

      樋口・見奈良・上林・滑川・則之内

高須賀 197  

南方・田窪・北方・則之内

和田 157  

樋口・南方・志津川・山之内・西岡

近藤 156 河之内・則之内・南方
152 上林・下林
佐伯 147 河之内・則之内
大西 134 田窪・牛渕
山内 125 上林・田窪・牛渕
菅野 108 南方・井内
10 相原 89 北野田・見奈良・吉久

 

参考:「東温市の風土と人々のくらし」(発行日:平成21年11月20日)

 

東温市で1番多い苗字は「渡部さん」でした!


「渡部」という苗字は東温市内でも群を抜いて多いものですが、隣接する松山市、そして中予地域でも一番多いと言われています。

個人的に多いと思っていた「高須賀さん」は第2位・「近藤さん」は第4位という結果でした。

 

では、ここからは1つ1つの苗字の由来をいくつか考察していきたいと思います。

東温市に多い苗字の由来

①渡部

同じ「わたなべ」でも「渡部」・「渡辺」・「渡邉」など様々な標記がありますが、どれも由来は現在の大阪府大阪市北部にあたる摂津国西成郡渡辺(せっつのくに にしなりぐん わたなべ)が発祥とされています。

また、平安時代に「三筆」(日本の書道史上の能書のうちで最も優れた3人の並称であり、平安時代初期の空海・嵯峨天皇・橘逸勢の3人を表す)の一人に数えられた嵯峨天皇の皇子であり、また「源氏物語」の主人公、光源氏のモデルの一人とされる嵯峨源氏が、摂津国西成郡渡辺に移り住み、その地名である「渡辺」を名乗ったのが始まりとされています。

渡辺(渡部)家の中でも代表的なのが、嵯峨源氏の流れを汲む、同族で構成された水軍、「渡辺党」です。

渡辺党」は内裏(古代都城の宮城における天皇の私的区域)の警護役である滝口武者として仕えるだけでなく、摂津港(現在の大阪府の港)から海上交通を通して日本全国に広まったとされています。

東温市に多い「渡部」という苗字は、実は全国的には「渡辺」よりも少ないそうです。
しかし愛媛県や島根県では「渡部」の方が多く、特に愛媛県の松山圏域に集中しています。

海のない東温市ですが、市内に一番多い苗字の由来となる家柄が「水軍」を構成していたというのもまた面白い発見ですね。

 

②高須賀

「高須賀」という苗字は「高い砂地」を意味しており、そのルーツは日本各地の地名だと言われています。

実際に
・埼玉県幸手市高須賀
・愛知県名古屋市中村区高須賀町
・岡山県倉敷市高須賀

などが日本各地に存在します。

かつての東温市でも南方村(現在の東温市南方)や樋口村(現在の東温市樋口)などで庄屋役(村の管理を任された一般農民よりも少し位の高い役職)を務めていたのが「高須賀氏」でした。

この「高須賀」という苗字は、東温市内のほか、隣接する「松山市」・「西条市」以外の地域にはほとんど分布していないそうです。
それにもかかわらず、愛媛県には由来となる「高須賀」という地名がないのも不思議ですね。

これは、かつて他の地域からやってきた「高須賀氏」が東温市に移り住み、その後市内で力をつけていったからなのでしょうか?

 

③近藤

東温市内に150軒を超えて分布している「近藤」の苗字が集中しているのが河之内地区です。
河之内の「近藤氏」の由来は、文政年間から明治時代にかけて活躍した「近藤林内」からきているものだろうと言われています。

近藤林内:

河之内地区で活躍。酒造業を営み、莫大な富を得ていた。しかし、人格識見とも優れていた林内は貧困者への援助や、公共施設の新設に対しての寄付などを積極的に行い、周囲の人々からも尊敬され、松山藩主からも賞されていた。(川内町誌より)

ちなみに東温市の河之内にある近藤林内さんのお墓は市の指定史跡にも選ばれており、彼の影響力の高さは河之内地区だけにとどまらず市全体にまで及んでいたことが想像できます。

今も東温市に残る「近藤」という苗字はそんな彼の功績も大きく影響しているに違いありません。
他にも色々な苗字の由来を紹介していきたいのですが今回はこの辺で力尽きたので諦めます・・・

 

まとめ

今回、東温市の苗字の由来を調べるにあた
「東温市立図書館」・「東温市歴史民俗資料館」に協力していただきました。

今回参考にした資料もこちらに行けば置いてありますので、ぜひ足を運んでみてください!!

<<<年末年始を有意義に!東温市図書館のリクエストサービスを聞いてきました>>>

 

今回は東温市に多い苗字の由来を調べるということで、いくつかの資料を読んでみましたが、

東温市に多い苗字の由来をたどっていくと、昔から他の地方の人たちが海を渡り、山を越えて色々な家系が東温市に移り住んでいたのかなと思いました。

摂津(大阪)から海を渡ってきた「渡辺水軍」がはじまりとされる「渡部氏」
日本各地の「高須賀」という地名が由来といわれる「高須賀氏」

東温市と異なる地方で生まれた苗字が、今では市内に多い苗字ランキングのトップ2を占めている。

 

現在東温市では移住・定住施策に力を入れて取り組んでおりますが、

歴史をたどっていくと、昔からこういった他の地方に移り住むというような動きは見られていたのかもしれませんね。

 

長々と書いてきましたが、今週末も東温市は移住フェアに出展します!!

「愛あるえひめ暮らしフェア」
日時:平成30年1月28日(日)11:00~16:00
場所:東京交通会館3F グリーンルーム(東京都千代田区有楽町2-10-1)

入退場自由・参加費無料です!!

当日は、先着20名様に愛媛県産品のプレゼントもありますのでみなさんぜひ会場にお越しください!

 

「移住フェアには参加できない」という方もお電話やメールでもお気軽にお問い合わせください!
東温市にお越しの際には、職員が現地案内も行います!
<<<東温市への移住を相談してみる>>>

 

※記事に掲載した内容は投稿日時点の情報です。変更される場合がありますので、ご了承ください。
※令和3年4月よりお問合せ先が東温市産業建設部地域活力創出課地域振興係TEL 089-964-4414に変わりました。

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